⑩「魂(soul)」であり「霊(spirit)」であり「意識(mind)」である我々は死ぬことができない

 『 歴史とは、地球の歴史書を書く者たちがほのめかしているような、出来事を直線的に記録しただけのものではない。それは巻き尺を引き延ばして、印を付けられるようなものではないからだ。歴史とは、空間を通り抜ける物体の動きを主観的に観察し、敗れた者(や勝った者)たちではなく、生存した者の視点から記録されるべきものである。

   出来事とは、相互に作用して同時に起きるものである。

   それはたとえば生物的な体には血液を押し出す心臓があり、同時に肺が細胞に酸素を供給し、細胞が太陽からのエネルギーと植物からの化学物質を使って再生し、同時に肝臓が血液から有害なゴミをろ過し、膀胱(ぼうこう)と腸を通してそれらを排除するのと同じようにだ。

 これらの相互作用の全ては、同時に起き、同時に存在する。 時間とは連続的に流れるものだが、出来事とは独立した直線的な流れの中で起きるものではない。ゆえに過去の歴史や現実を見て理解するためには、まずすべての出来事を、一つの相互作用する全体性と見なければならない。時間とはまた振動として感じることができるものであり、それは「物質的な宇宙」の至るところで一定である。

「魂」であり、「霊」であり、「意識」である我々は「死ぬことができない」

 IS-BE(イズ ビー)(不死の霊的存在である意識)は、宇宙が始まる前からいたのである。彼らが「不死」と呼ばれる理由は、「魂・霊・意識」は生まれたわけではなく、「死ぬことができない」からであり、ゆえに自分で設定した「在る―これになる」is-be(イズ ビー)という感覚に基づいて存在している。全てのスピリット(魂・霊)は一つとして同じものはなく、1人1人がその独自性と力、認識と能力において完全なる独自性を持っている。

   我々のようなIS-BE(イズ ビー)は、地球で生物的な肉体の中に住んでいるほとんどのIS-BE(イズ ビー)とは違い、我々は自分のために用意してある「人形」に、意図的に出たり入ったりして利用することができる。私は物質を自分で選んだ深さまで透視することができ、ここにいながらドメインの他の士官たちとテレパシーを通じてコミュニケーションを取ることができる。

   IS-BE(イズ ビー)(意識である不死の生命)は、本来が物質的な宇宙の存在ではないので、時空において位置を占有することはない。IS-BE(イズ ビー)はその言葉そのままに「非物質」である。よって彼らはいかなる膨大な果てしない距離であれ、空間を一瞬にして移動することができる。

   彼らは物質的な知覚装置や生物的な体の感覚よりも、より一層強く感覚を体験することができる。IS-BE(イズ ビー)は、自分の知覚から痛みを取り除くことができる。私は自分の自己認識において、気の遠くなるような遥かな昔の、何兆年も前まで遡(さかのぼ)って思い出すことができる。

   宇宙のこのごく周辺に存在している太陽の集まりは、過去200兆年の間燃焼し続けて来た。物質的な宇宙の年齢はほぼ無限に古いが、その最古の始まりから、おそらく最低でも4千兆年は経っていると思われる。

   時間とは計るのが難しい要素である。

   なぜならそれはIS-BE(イズ ビー)の主観的な記憶に頼るものであり、これまで物質的な宇宙が始まって以来、そこで起きた出来事の統一された記録はないからである。地球と同じく、他の宇宙文明にも多くの異なる時間の測定システムが存在し、それらはさまざまな文化によって定義され、周期的な動きと起源となる点を使って、年齢と存続期間を立証している。

   物質的な宇宙そのものは、多くの他の独自の集合と融合によって形成されている。これら一つ一つの宇宙は、あるIS-BE(イズ ビー)(霊的な意識体)あるいはIS-BE(イズ ビー)のグループによって創造された。これらの幻想の宇宙の衝突が混同して合体し、凝固し、皆が相互に同意して創造した宇宙を形成した。

   エネルギーと形は創造できるが、破壊することはできないと同意されているために、この創造的なプロセスが続くことによって、物質的にはほとんど無限の大きさを持った永遠に拡大する宇宙を形成した。

   「物質的な宇宙」が形成される前は、様々な宇宙は固体ではなく、完全に幻想である悠久の時期があった。それは宇宙とは魔法使いの意思によって、現れたり消えたりする魔法の幻の宇宙だったと言うこともできる。この「魔法使い」は、1人あるいは複数のIS-BE(イズ ビー)だった。

   地球にいるIS-BE(イズ ビー)の多くは、未だにその時期のぼんやりしたイメージを思い出すことができる。そうした魔法や妖術、魔力、おとぎ話と神話が、非常に大雑把な表現ではあるがこれらのことを物語っている。

   1人1人のIS-BE(イズ ビー)が「物質的な宇宙」に入ったのは、彼らが自分の「故郷」である宇宙を失った時である。つまり、あるIS-BE(イズ ビー)の「故郷」である宇宙が物質的な宇宙に呑み込まれてしまった時、あるいは他のIS-BE(イズ ビー)と一緒に物質的な宇宙を創造するか、征服しようとした時である。

  地球では、あるIS-BE(イズ ビー)がいつ物質的な宇宙に入ったかを突き止めることが難しい。その理由は2つあり、

1)地球のIS-BE(イズ ビー)たちの記憶は消去されていること、 

2)IS-BE(イズ ビー)たちの物質的な宇宙への到着、あるいは侵略は異なる時間に起きていることにある。

  つまり、60兆年前の者もいれば、たった3兆年前の者たちもいるということだ。時々、数百万年に1度という短い期間の中で、ある領域あるいは惑星が、その領域に入って来た別のグループのIS-BE(イズ ビー)たちに占領されることがある。

   時々、彼らは他のIS-BE(イズ ビー)たちを奴隷として捕(と)らえる。 彼ら捕らえられたIS-BE(イズ ビー)は単調なあるいは手作業の仕事、特に地球のような重い重力の惑星で鉱物を掘削(くっさく)するなどの作業のために、生物的な肉体の中に住むことを強要される。

   私は、ときおり地球を訪問するというドメインの生物学的調査団のパイロットになった時から、6億2500万年以上の間、ドメインの遠征軍の一員であり続けてきた。私はそこでのキャリアのすべてを思い出すことができ、それだけでなく、それ以前の遥(はる)かな昔の時間も思い出すことができる。

   地球の科学者たちは、物質の年齢を計測する正確な測定システムを(1947年現在)持っていない。彼らは有機的、あるいは炭素基の物質のような特定の原料は非常に早く劣化するため、物質は劣化するものだと決め付けている。

   木や骨の年齢の測定に基づいて、石の年齢を測定するのは正確ではない。これは根本的な誤りである。つまり事実上、物質は劣化しない。それは破壊することができないからである。物質の形は変えることができるが、それは本当の意味で破壊されることはない。

   ドメインは約80兆年前に、宇宙を旅行するテクノロジーを開発してから、宇宙のこの領域にある銀河群を定期的に調査してきた。地球の外観の変化に関する検査では、山脈地帯が上昇しては下がり、大陸は位置を変え、惑星の磁極はシフトし、氷冠(ひょうかん)は現れては消え、海も現れては消え、川や渓谷は変化するということを明らかにしている。

  だが全ての視点から、物質そのものは同じである。それは常に同じ砂である。すべての形と物質は、基本的に同じ原材料で作られており、それは決して劣化しない。

  ドメイン遠征軍が天の川銀河系に最初に入ったのは、非常に最近のことで、それはわずか1万年前くらいのことである。我々の最初の行動は、この銀河系と隣接する宇宙空間の、(旧帝国)中央政府の所在地のあった惑星を征服することだった。

  そしてここに「オールド・empire(エンパイア)(旧帝国)」の本拠地があった。(この「旧帝国」の名前は、ドメイン勢力が征服した文明につけたニックネームである) これらの惑星は北斗七星の尻尾(しっぽ)にあたる複数の星系の中に位置している。』(それらの星の詳細な名前は述べられていない)