苦闘を大切にする   

 ある日、少年が外で遊んでいると、木の葉にまゆが付いているのが見えた。少年はそのまゆを部屋に持ち婦った。数日後、チョウがまゆを破って外に出ようと苦闘し始めた。長くて巌しい戦いだった。少年にはチョウがまゆの中に閉じ込められているように見えた。チョウの動きが止まったことを心配した少年は、ハサミでまゆを切ってチョウを助け出した。

  しかし、そのチョウは翼を広げて飛ぶことができず、ただ這い回るだけだった。本来なら、まゆの小さい穴から苦闘しながら出ることによって体液が翼にまで行きわたり、チョウは飛べるようになるはずだったのだ。

  この教訓は私たち人間にもあてはまる。人生は苦闘の連続だが、もし苦闘しなければ、私たちは本来の強さを発揮することができなくなる。苦しい思いをするのは誰でも嫌だが、苦闘は成長の機会でもある。自分の人生を切り開く人は、逆境が人格を鍛えることを理解し、苦闘を歓迎する。

  ほんの少しの努力で成し遂げられることばかりしてきたなら、あなたは今以上に成長することはないだろう。チョウの苦闘が翼に強さを与えるのと同じように、あなたの苦闘も強さを獲得するうえで必要なのだ。

  成否の分かれ目は、ピンチの瞬間に来る。困難に直面したとき、あなたは前進し続けなければならない。そうすることによって初めて、挫折を乗り越えて飛躍する能力が発揮できるのだ。

(本来宇宙意識には、もともと進化発展しようとするエネルギーの波動になってはいるが、精妙すぎるために五感に伴う生存本能意識による欲望が上回ってしまうことから、危険を冒さずに楽に生きようとしてしまうことを避けるために低次の動物レベルでは生存競争をつくり、自然に進化発展するようになっている。過保護は、その法則を犯し進化する機会を奪ってしまうことになる。)

「他者に行うことは全て、実際には自分に行うことになる」